ゴルフでは、「アウトオブバウンズ」(略称:OB)とは、プレイエリアの外を指します。もしボールがOBゾーンに飛んだ場合、通常のルールでは1打のペナルティを受けて、再び打ち直すことになります。これにより、実際には2打分の損失が生じます。ただし、公式の大会以外では、2打のペナルティを課す地域特有のルールでプレイすることもあります。そのため、このルールを完全に理解せずにプレイするゴルファーも少なくありません。
OB の境界線
ゴルフでの「アウトオブバウンズ」(OB)とは、コースの境界外や、管理者によって定められた特定の区域をさします。OBとプレイエリアを区別する境界は、一般に白い杭や線で示されます。たとえば、白杭だけの場合、それらの杭を結ぶ架空のラインがOBの境界となりますが、実際には杭や線の内側の地面レベルのラインが基準です。ボールがOBの境界線上に位置している場合でも、その一部が境界線の内側に少しでも入っていれば、そのボールはプレイ可能(OBではない)と判断されます。
白い境界杭の扱い
ゴルフでは、OB(アウトオブバウンズ)を指示する白い杭や、OBの限界を示す壁やフェンスは、プレイヤーがスイングやショットを行う際に邪魔になっても通常は動かせません。これらの白い杭は障害物とは異なり、固定された物体として扱われるため、たとえ物理的に動かすことが可能でも、動かした場合は2打のペナルティが科される違反行為となります。
ただし、ウォーターハザードを示す杭や距離を示す杭などは動かせる障害物として扱われますが、OBを示す白い杭はそうではないので注意が必要です。例外として、通常のスタンスを取るために白い杭が邪魔になる場合は、それを少し動かすことが許されることもあります。
また、ボールがプレイエリア内にある状態でOBゾーン内に立ってプレーするのも可能です。更に、一部の競技ではローカルルールにより、白い境界杭を動かせる障害物として設定されている場合もあります。
OB発生時の対応方法
1.ティーショット時の処理:
ティーショットでOBになった場合は、リティーを行い、1打のペナルティを加えて再度打ちます。
2.その他のショット時の処理:新ルールに基づく手順
OBに打ち出した地点から1クラブの長さ以内でボールをドロップし、その後1打のペナルティを受けて打ち直します。
このルールはロストボールの場合にも適用され、「ストロークと距離に基づく処置」と称され、実質的には2打のペナルティが加算されるミスとなります。特に、ティーショットでOBになった場合には、4打進める(2打のペナルティ)というローカルルールを採用することもあります。これはスロープレーを防止するために新しいルールで認められた方法です。さらに、新ルールによりボールのドロップ方法が大幅に変更されたので、注意が必要です。競技中は、少しの誤りでも1打または2打のペナルティが課される可能性があります。
暫定球の使用方法
ボールがOB(アウトオブバウンズ)である可能性が高いとき、ティーショットの場合は他のプレイヤーのプレイ後にリティーし、その他のショットではOBとなった位置から1クラブ長さ以内でボールをドロップし、1打のペナルティを受けて打ち直します。
一方で、ボールがOBでない可能性もある場合は、暫定球(provisional ball)の使用が推奨されます。暫定球を使用すれば、もし元のボールがプレイ可能で見つかれば、ペナルティなしでそのボールを使えます。これにより、もしボールがOBだった場合に、戻って再打ちする手間を省き、時間と労力を節約できます。
ただし、暫定球を宣言せずに打った場合は、元のボールが見つかっても、再打ったボールがプレイ中のボールとなります。ボールが見つかる可能性が非常に低い場合でも、絶対に0ではない限り、暫定球の宣言は行うべきです。
2打罰進行のローカルルールの変遷
新しいゴルフルールでは、2打罰を受けて前進するというローカルルールが正式に承認されました。ただし、このルールが公式化される以前から似たような方法が普及していたため、多くの旧習慣が残っているのが現状です。これら古い習慣の多くは、新ルールで認められているプレー方法とは異なりますので、注意が必要です。
例えば、特別なティー位置から4打罰を受けてプレーするやり方や、ティーアップして打つ習慣などがありますが、これらは新ルールでは許可されていません。そのため、これまでこのような方法でプレーしていた人は、新しい正式なローカルルールに従ったプレー方法へと変更することが求められます。