アルバトロス(Albatross)

ゴルフ用語

アルバトロス(Albatross)は、一般にパー3のティーショットで成功するホールインワンよりも、数百倍難しいとされています。これはパー5の2打目、または稀にパー4の1打目で成功し、規定打数(パー)より3打少なくホールアウトすることを指します。アルバトロスは、日本語で「アホウドリ」とも言われます。しかし、英語圏では「ダブルイーグル(Double Eagle)」という表現が一般的です。以下の内容では、まさにこのアルバトロスが実現する可能性、そしてその信じ難い記録について説明します。

アルバトロスが出る確率

さまざまなデータを見てみると、ゴルフのアルバトロス(3ストロークに成功すること)の確率は、約100万から200万回ごとに1回だけという非常に難しいものです。例えば、アメリカでは年間パー3のホールインワン(一打でホールイン)が約40,000回起こる一方で、アルバトロスはわずか200回しか記録されていません。したがって、数値を見る限り、アルバトロスを達成するのはパー3のホールインワンよりもおおよそ200倍難しいと言えます。 しかし、アマチュアゴルファーだけに絞ると、その大部分(約90%)はパー5での2オン(2打でグリーンに達すること)ができません。そのため、アルバトロスの可能性はさらに減少し、具体的には約600万回に1回となるため、これはさらに約600倍難易度が高いと言えます。このことからも、アルバトロスは主にプロゴルファーのような飛距離が長いプレイヤーやトップアマチュアの達成することが多いと言えます。

アメリカのプロゴルフ協会(PGA)の選手から見れば、年間の大会全体で見るとアルバトロスはおおよそ年に2~3回、最も多い時で年に5~6回達成される程度です。これは、平均でおよそ30回出現するホールインワンのおおよそ10~15倍の難度に相当します。この難易度は、一般のゴルファーが想像する範囲を超えるものです。

 しかし、1970年代や1980年代のプロゴルファーにとっては、年に1~2回しか達成されないアルバトロスは、非常にまれな出来事でした。 1935年には第2回マスターズの最終ラウンド、15番ホールで235ヤードのパー5を、4番ウッドを使って見事ホールアウトに成功しました。

このアルバトロスは、「世界が注目した一撃」と称えられ、現在でもその名ショットとして語り継がれています。その一撃により、最終日に首位に並び、最終的にはプレーオフを5打差で勝ち抜き、優勝を手に入れました。 さらに、全メジャーチャンピオンシップを通して見ると、過去にアルバトロスを記録したのは合計18回で、その内訳はマスターズ4回、全米オープン3回、全英オープン8回、全米プロ3回となっています。

最初のアルバトロス

最初に記録されたのは、1870年の全英オープンで、3ラウンド12ホールのトーナメントで、プレストウィックゴルフクラブの1番ホール、パー6の場で達成したものです。 しかし、その他の全てのアルバトロスはパー5の2打目で達成されており、特に2000年以降にその半数が記録されていることから、選手たちの飛距離が伸び、それによりアルバトロスの達成確率が高まりつつあることは明らかです。

パー 4 のアルバトロス

それは稀な事態ですが、パー4におけるアルバトロスは、アメリカのPGAではわずか1度、その下位ツアーでは3度しか出現していません。その出現確率はパー5のアルバトロスと比較すると、圧倒的に少なく、約十分の一から百分の一程度だと見積もられています。日本のツアーでは、名古屋G.C.和合コースで開催された中日クラウンズの1番ホール(341ヤード、パー4)で、1998年の5月1日に男子プロ選手が達成した一度だけです。 さらに、2015年3月27日、PGA Valero Texas Open初日の17番ホール(パー4、336ヤード)では、アメリカの男子プロが一風変わった「幻のアルバトロス」を達成しました。彼のティーショットは再度の試行を必要としましたが、その3回目の打ちでホールアウトしました。公式記録はバーディーとされていますが、ワンショットで336ヤードを超え、ホールインワンが達成されたため、もし再試行が無かったならば、それはパー4のアルバトロスと認められたでしょう。

世界の信じられない記録

アルバトロスを上回る困難なパー5のホールインワンはコンドル、またはトリプル・イーグルと呼ばれ、ほとんど達成されることはありません。とは言え、2002年7月4日、アメリカのプロゴルファーがアメリカのコロラド州にあるグリーンバレーランチゴルフクラブで、驚異的なコンドルを達成してしまった絶対にありえない記録が残っています。この9番ホールは、全長517ヤードのパー5だったのです。

さらに、米国バージニア州のローレルヒルゴルフクラブで行われた大会、ゴルフスタイルオンライン.com主催のソルスティスサバイバルトーナメントにおいて、ハンディキャップ+4の59歳のアマチュアゴルファーが、驚異的なエージシュートの新記録57を記録した事例もあります。彼の成績には、3つのホールインワンが含まれていて、そのうちの2つはミドルホールでのアルバトロスだったというから信じられません。 

それぞれアルバトロスが出る確率が1回につき100万回、連続アルバトロスが出る確率が1兆回と言われていますが、コンドルが出る確率は詳しくは分かっていません。これらの中で、どちらが難しいと思いますか?

 

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