ゴルフ場のグリーンをきれいに維持することは、参加する全員が共有する責務です。ただスコアを争うだけでなく、この上品なスポーツでマナーやルールをどう守るかも、非常に重要です。そこで、多くの人がまだ知らないかもしれない、グリーン上でのマナーとルールについてご案内いたします。
ボールを取る際にはカップの縁を保護することを心がけよう
ゴルフでボールをカップインさせた後、ボールを取り出す際には、カップの縁を傷つけないよう注意が必要です。カップの縁は特に繊細で、容易に損傷する可能性があります。晴れた日の午後などは、カップの縁が乾いているため、さらに壊れやすくなります。そのため、ボールを取り上げる際には、指や手を振らないよう特に気をつけ、慎重に行うべきです。
また、現在ではピンを立てたままでのカップインが許可されているため、ボールを取り出す作業が難しくなっています。不慣れな場合は、面倒であってもまずピンを抜いてからボールを取り出すことをおすすめします。
付け加えると、カップインした後にピンを抜く時は、もしボールが誤ってカップから出てしまった場合はカップインと認められないので注意が必要です。また、ボールがカップの底まで完全に落ちていない場合も、カップインとは認められません。カップ内のボールが中途半端に止まっている場合は、ピンを軽く揺らしてボールを沈めた後に取り出すことで、正しく対応しましょう。
他人のラインはまたがない様に
トーナメントの中継を見ていると、選手が他人のパッティングラインを越えてプレイを進める場面があります。実はこの行為、マナーに反する可能性があります。
短い距離のパットで他人のラインを越える場合にも、姿勢が悪いからといって、やり直しは認められません。だから、「一打の重さ」を理解して、少しでも体勢が不自然になりそうなら、越えるのを避けた方がいいですね。
そして、他の人に「マークが邪魔だから先にやって」と頼まれても、はっきりと断るべきです。マークの位置を変えれば問題は解決します。自分のプレイに関する判断は、自分でしっかりと下しましょう。
プレイの準備が整った人から始めても問題なし
昔はピンから遠い人が最初にプレイするのが普通のエチケットだったけど、2019年からはそのような規則にこだわらず、準備ができている人が先に進めるようになりました。
プレイがスムーズに進むように、順番を気にし過ぎてゲームが遅くなりそうな時は、お互いに話し合って効率的に進めることが推奨されています。この新しいマナーはパットだけでなく、他のショットにも当てはまります。スピーディーにゲームを進めることは、上品なプレーヤーの証しとされています。
グリーンやその周辺で水溜まりに遭遇した際の対処法
雨が降っている時や雨上がりのゴルフでは、フェアウェイに水たまりができやすいですね。こんな時には、ボールを「ピンから遠ざけず、元の場所からできるだけ近く、水たまりを避けることができる位置」に移動させることが認められています、これは3つの基準を満たしていればOKです。
でも、グリーン上に水たまりがあったらどうするのでしょう?
多くの方はグリーン上では何もせずそのままプレーを続けなければならないと思っているかもしれませんが、実際にはグリーン上でも同じように、上記の基準に従って対応できるんです。そのままプレーを進めても問題ありません。
グリーン上で水たまりによる救済を受けた場合、稀に救済場所がグリーン外になることがあります。そういう時は、グリーンの外からプレーしなければなりませんので、この点は覚えておくといいでしょう。グリーン内で救済を受けるとしても、必ずしもグリーン内からプレーするとは限らないんです。
グリーン上でのゴルフは、特に細心の注意を払うべき場面です。パットのコースをどう読むか、打つ距離をどう感じるか、他人のプレイラインを尊重して避けるか、ピンの扱いやボールを置く位置など、覚えなければならないマナーとルールがたくさんあります。これらをすべて覚えるのは初めは大変に感じるかもしれませんが、一度慣れてしまえばそれほど複雑ではありません。普通は、はじめのうちは他のプレイヤーからの指摘を通じて学んでいくものです。
批判に対して感情的にならずに、素直に受け入れることが重要です。「聞くは一時の恥、知らぬは一生の恥」と考えると良いでしょう。そのうちに、あなたも初心者に対して指導できる日が来るでしょう。