コースで上手くプレーするためには、グリーンの広さや形状、そして、ピンがどこに設置されているかを把握し、そのデータを基に戦略を立てることが非常に重要です。ほとんどのゴルフ場では、ピンの正確な位置を示す詳しいシートではなく、大まかな位置を示す色分けされた旗(例えば、赤はグリーンの前方、白は中央、青は後方)を使っています。このような情報を上手に使いこなし、コースを賢く攻略する技術は、ゴルフをする上で基礎的なスキルと言えます。この記事では、ピンの位置を利用した効率的なプレー管理についての有益な情報をお伝えします。
ファーストパットの射程距離
グリーンの広さは大体、横幅や奥行きが25ヤードから35ヤード程度のものが一般的です。しかし、中には20ヤード以下の小さめのグリーンや、逆に40ヤード以上の広いグリーンも存在します。40ヤード以上の大きなグリーンになると、ピンの設置場所に気をつけないと、20ヤード以上の距離からパットする必要が出てきます。そうなると、その距離から2回でカップに入れるのは非常に難しい作業になります。
15ヤード以上離れた初めのパットを打つ場合、ボールを1メートル以内に寄せることが難しくなります。これにより、2メートル以上離れている場所からパットしなければならなくなり、3回打つことが増えるリスクが高まります。しかし、もし最初のパットが7ヤード以内であれば、2回で収めることが多く、場合によっては1回で決めるチャンスもあります。
このことから、グリーンが大きいほど、ピンの正確な位置を知ることが非常に大切になってきます。初回のパット後に2メートル以上の距離が残ってしまうと、3パットする可能性が50%以上になってしまいます。20ヤード以上の距離からパットをして、それを2メートル以内、ましてや1メートル以内に近づけることは簡単ではありません。多くのゴルファーはグリーン上でボールを2回打てばホールアウトできると思いがちですが、それは初回のパットが10ヤード以内である場合だけの話です。
通常、ゴルフコースにはグリーンの中心までの距離を示すマーカーがあり、さらに、その日のピンの位置やグリーンの大きさを示したピンシートが用意されています。これらの情報を上手に組み合わせれば、ピンまでの距離を正確に計算することができます。このような便利なシステムがあるので、これらの情報を賢く使うことがとても重要です。
目標設定とリスクの考慮
ピンの位置を把握したら、次に考えるべきは狙うべき目標地点です。直接ピンを狙う戦略が最適な場合もあれば、場合によってはリスク回避のためにより安全な場所を目指すべき時もあります。例えば、リスクを少なくするためにはグリーンの中心あたりを狙うことが効果的な戦略の一つになり得ます。こうした戦略的思考法の基本をお伝えします。
ピン目掛けてショットする時は、目標地点から10ヤードや20ヤードずれた場合の対応策を常に頭に置く必要があります。ショットが予定した場所から外れた時にどのようなアプローチやパットが必要になるか、そしてそれらのショットの難易度を前もって考えておくことが重要です。さらに、3パットのリスクが高まるグリーンの特定の部分、特に下り斜面などについても事前に認識しておくことが、計画的なゲーム運びには不可欠です。
例を挙げると、グリーンの左側かつ高い位置にピンが設定されている時、もし左(このシナリオではショートサイド)へショットが外れると、次のアプローチが下り斜面になるだけでなく、グリーン上でボールをピンのそばに停めるのが難しくなります。そこで、そういった場合にはピンを直接狙うよりも、グリーンの中央に狙いを定めてリスクを避けるほうが賢明です。しかし、ピンがグリーンの低いエリアにある時は、ショートサイドへ外れたとしても、比較的寄せやすい上りのアプローチが可能で、ピンまでの距離が短くても大きな問題にはなりません。このような場合、下からのチップショットのほうが、難しい下りのパットを打つよりも好ましい状況になります。
これらの例はいずれもピンがグリーンの左端に位置しているという点で似ていますが、ピンが高い位置にあるか低い位置にあるかで、状況は大きく異なります。このことから、全てのホールで一様にグリーンの中央を狙うのではなく、ピンの位置、周囲のラフの状態やグリーンエッジの特徴などを考慮し、ホールに応じて狙う場所を調整する必要があります。例えば、急勾配のグリーンにピンが設置されている場合も、自信があってもリスクを考慮したプレー選択が重要です。
レーザー距離計とピンシートの組み合わせ利用
ゴルフで距離測定器を使用する人が増加している中、特にレーザー距離計を利用することで、ピンまでの正確な距離をすぐに知ることができます。この便利さから、多くのプレーヤーがピンシートを見ずにクラブや狙いを決めてしまいますが、そうすることで間違った選択をしてしまうリスクが高まることを知っておくべきです。
通常、グリーンの構造は前が低く後ろが高くなっているため、ピンが奥にある場合には特に注意が必要です。ショートサイドに外したり、オーバーしてしまうと、難しいアプローチが必要になる場合があります。また、アップヒルのショットや深いバンカーがある状況では、前方にピンがあっても安全だとは限りません。特にピンがグリーンの奥にある場合、見た目以上にリスクが高いです。そのため、適切な判断をするためには、レーザー距離計だけでなくピンシートの情報も参照することが大切です。
この記事では、コースマネジメントの一環としてピンポジションについて触れましたが、攻めるべきか守るべきかを判断する際に「ショートサイド」や「ハイサイド」といった概念の理解と活用は非常に役立ちます。この機会にこれらの情報を学び、ゴルフプレーに活かしてください。