多くの人が、炎天下でも清々しい緑のコースでゴルフを楽しむのを好んでいます。しかし、夏場のゴルフコースでは、ラフが大きな障害となり、その難しさとの戦いは避けられません。
夏は確かにフィールドが鮮やかな緑で美しい季節ですが、ラフの厳しさは他の季節に比べて顕著です。
ラフが長いと、ティーショットが曲がってしまった場合、ボールはほとんど転がらず、フェアウェイに戻る可能性も低くなります。また、ボールの転がりが少ないことで、セカンドショットの距離も伸びがちです。
夏のラフでは、長い番手のクラブを使用すると草の抵抗が強まり、スイングが困難になります。これがゴルファーにとって大きな問題となるのです。
夏のラフを攻略するには、ライの状態を正確に見極めることが最も重要です。ラフにおいてもボールの位置に応じて対応が異なります。本記事では、夏のラフで遭遇する可能性のある異なるライの状況に対する戦略を解説しています。
事前にこれらの情報を把握しておくことで、どんな条件でも最適な選択を行えるようになります。
ボールが浮いた状態のラフ
ラフからのプレイでボールが芝上に浮いている場合、普段よりもスイングしやすく感じるかもしれません。この状況では、アイアンを使用する際にはティーアップしたような感覚で自信を持って振ることができます。
ただし、フェアウェイウッドやユーティリティクラブを使う際は注意が必要です。これらのクラブはフェース面が縦に狭いため、ボールが浮いているとクラブがボールの下をすり抜け、テンプラ(ボールが上に飛んでしまうミス)を起こすことがあります。
ラフにボールがある際にフェアウェイウッドやユーティリティを使う場合は、まず素振りをしてボールの浮き具合を確認し、適切な調整を行った後にショットをすることが重要です。
ボールがラフに沈んだ状態
夏のラフでは、ボールが沈んだり、時には完全に埋まってしまうことがよくあります。
このような状況では、浮いた状態とは異なり、アイアンの使用が推奨されます。ユーティリティやフェアウェイウッドを強引に使うと、ラフの密な草にクラブが負けてしまい、ボールが十分に飛ばず、同じラフから何度も打つことになる可能性があります。
最適な方法としては、ミドルアイアンで何度か素振りをして、ラフの抵抗を乗り越えられる番手を見極めてからショットをすることが効果的です。
ボールが深く埋まっている場合
夏のラフは非常に厳しい試練をもたらします。このような状況では、プロゴルファーであってもウェッジやショートクラブを使うことが一般的です。
もしミドルアイアンでの素振りがスムーズにできれば、試してみるのも良いでしょう。ただし、完全に振り切れたとしても、クラブとボールの間に挟まった草の量が多いため、スピンが減少し、想定以上にボールが飛んでしまうことがあります。これにより、グリーンに着地したボールが止まらずに飛び過ぎてしまう「フライヤー」という現象も発生します。
特にスイングスピードが速いプレイヤーに見られるフライヤーですが、ウェッジを使用する女性プレイヤーでもボールが止まりにくいことがあり、注意が必要です。
ボールが深く埋まっている時は、何よりもまずラフからの脱出を最優先に考え、グリーンオンを目指すよりも、次のショットが容易な位置にボールを残すことが大切です。これは深いラフからの脱出に非常に有効な戦略となります。
逆目のラフ埋まっている場合
逆目のラフは扱いが難しいことが多いですよね。
特に夏の深いラフで逆目に遭遇すると、怪我の可能性もあるため、ウェッジを使って芝の抵抗を確認する素振りが大切です。
素振りを行う際、芝の抵抗を強く感じるはずです。このため、普段よりもしっかりとグリップを握るなどの対策が求められます。まずは、ウェッジを活用してラフからどう脱出するかを最優先に考えるべきです。
これらのポイントは、特に夏のラフを効果的に攻略するために覚えておくべきですし、スコア100を切りたいゴルファーにとって非常に役立つ情報と言えます。
順目のラフの場合
順目とは、ラフに隠れたボールの周囲の芝が目的地の方向に倒れている状態を言います。
この順目の状況では、芝の抵抗が比較的少なく、スムーズにスイングできます。ただし、目的地に対して斜めに傾いている順目には特に注意が必要です。
ラフから打つ際には、クラブヘッドがボールに到達する前に芝の抵抗を受けることが多く、これがクラブのフェースの向きやスイングの軌道を変えてしまう原因となります。
そのため、ボールが思いがけない方向に飛んでしまうこともあります。順目のライをしっかりと評価することが、予期せぬ結果を避けるためには大切です。