ロッカールームやゴルフカートのナビゲーションシステムから、遅延プレーに対する警告が頻繁に出されています。ときにゴルフ場のスタッフからも、「前のグループと1ホール分の距離を保ってください」との指示がなされることがあります。
その理由は、予約の状況や時間帯により異なりますが、一般的には7~8分間隔でプレーヤーをスタートさせます。このタイミングが守られると、待ち時間も少なくなりゴルフをスムーズに楽しむことができます。しかし、遅延が発生すると前のグループとの間に1ホール以上の空きができてしまい、結果として後のスタート時間が遅れたり、ハーフターンの時間が短くなる必要があるんです。
遅延を防ぐため、『前のグループと1ホール分の距離を保つように』と指示するのです。
また、遅延を防止するための一般的な対策として、「1ストロークには40秒以内を目安にする」「次の打点へ移動する際は、クラブを2~3本一緒に持っていく」「スコアの計算や記入は次のホールに移動する間に行う」などがあります。
初心者プレーヤーでも迅速に動いていても、一打で大きな飛距離を出すことは難しく、そのためホールを終えるまでの時間が長くなることがあります。この問題を解決するためには、「トリプルスコアを記録した時点でそのホールをギブアップし、ボールを拾い次のホールに進む」というルールを設定すると効果的です。
「混雑しやすいホール」の存在
プレーの遅れはスロープレーだけが原因ではありません。コースの設計や難易度により、「混雑しやすいホール」が発生することがあります。例えば、OBエリアや池のようなペナルティエリアが広い場合、ボールを探す時間や救出作業に時間がかかることが多いです。
一般的に多くのゴルフ場では1日の受け入れ組数を50組に設定していますが、難易度の高いコースを持つ場所では45組に減らしている場合もあります。
もしゴルフ場がより多くの予約を受けたいなら、早朝や薄暮など、通常は利用者が少ない時間帯を拡大することを検討すべきです。しかし、ピーク時間に組数を無理に増やすと、コースが混雑し、最悪の場合はハーフコースを回るのに3時間近くかかることがあり、中間休憩でも長い時間を要することがあります。
結局のところ、ゴルフ場が無理に組数を増やすことも問題ですが、プレーヤー自身がスムーズにプレーし、他の利用者に迷惑をかけないよう注意することも重要です。
プロもやってるゴルフのプレー時間を短縮するために不要な2つの習慣
スロープレー対策として、どんな行動を改めるべきかを考えてみましょう。あるプロゴルファーは、2022年からゴルフのプレー時間を短縮するために、2つの習慣をやめました。その一つが、グリーンにボールを乗せた後、濡れタオルでボールを拭く行為、もう一つがパッティング時にゴルフグローブを外す行為です。これらの変更は、コロナ禍でキャディの活動が制限されたことにより、プレイヤー自身が自分のクラブやボールに直接触れる機会が増えたためです。「以前はキャディがクラブを手渡したり、グリーン上でボールを拭いたりしてくれたのですが、それができなくなり、キャディは単なるカートの運転手と同じようになってしまいました」と彼は言います。
結果として、プレイヤーは自分でクラブを運ぶ必要が生じ、ボールを濡れタオルで拭うのが面倒になりました。ボールが汚れた際は、グリーンの周りのラフにこすりつけて泥を落とすことで、意外にもキレイになることがあると彼は指摘しています。
パッティング時にはグローブを外す必要はないかもしれません。一般的に多くのプロゴルファーは、グリーンにボールが到達した際にグローブを外して素手でパットをしますが、これを見てアマチュアゴルファーも同様に行動することが多いです。
ただし、女子プロゴルファーの間では、パッティング時にもグローブを外さない選手が珍しくありません。彼女たちに理由を聞いてみると、「特に支障がない」という非常にシンプルな答えが返ってきます。この答えに従って自分でもグローブをつけたままパッティングを試したところ、何の問題もなくスムーズに行えることが分かり、実際には時間の短縮になることが明らかになりました。
パッティング時にグローブを外さない方が効率的
以前はパッティングのたびにグローブの着脱を繰り返していて、自分の番が来た際に急いで外したり、次のホールで急いで着けたりしていました。特に汗をかいているときは手が滑り、その作業に余計な時間がかかり、大変でした。
しかし今では、最初のティーショットから最後のホールのパットまで、グローブをずっとつけたままにしています(ただし、ハーフタイムやトイレの時は外します)。これによって、グローブの着脱に伴う時間のロスをなくすことができました。
スロープレーを防ぐためには、前のグループとの間隔を適切に保つことが基本ですが、もしプレーのペースを速める必要があるときは、このように時間がかかる行動を省くことで、より効率的にプレーを進めることができます。